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新卒で不動産会社に就職し不動産仲介業の営業職を続けてきました。
自分が営業に向いていると自信をもったことはなく、すっきりしない気持ちで仕事をしてきました。
ところが、うちの社長の吉住はそんな私に「自分の腹で腑に落ちる仕事をしたら」とぽろっと言いました。もう10年ほど前、二人で車に乗っているときだったと思います。本人は覚えてないでしょうね。
そのときは仕事はそんな甘いものではない、お客さんを差別してはいけない、自分の気分で仕事してはお客さんに失礼、全てに一生懸命にやるべきだ、と美辞麗句を並べたような営業のお手本のような生き方をしないといけない、という思いが強くその言葉が私にはまったく理解できませんでした。

それからも一行にすっきりしない気持ちが消えず、悩みました。
眠れずに変な汗が出てきて、深夜に外を散歩(徘徊!?)するときもありました。妻からは不審者に思われるからお願いだからやめて、と言われる始末でした。自分の将来が描けず、自分がこの家族を養っていけるのか、と不安でいっぱいになっていました。

 

いろいろ悩んでいるとき、ふと思い出したのが前述の吉住の言葉でした。

私のような頭が悪くでたらめな人間が美辞麗句のスペシャルな営業マンを目指すこと、そもそもそれが間違っている。こんな自分でも人に役に立てる仕事をしよう、私が尽くしたいと思うお客さんのことを考えよう、と意識するようにしました。売上という結果だけを見るのではなく、仕事に取り組んでいるときの自分の“思い”を考えるようになり、そうすると相手の立場に立って考えようという気持ちの余裕が芽生えました。自分の仕事の軸はこれだな、と腑に落ちました。

 

そして最近強く感じるのが「自分の立場・環境を信じよう」という思いです。今私がいる立場、環境はすべて自分が選択してきた結果です。それをつくってきた自分を信じよう、自分の環境にいる身近な人の力を借りよう、という気持ちで取り組んでいます。

そうすると、身近な人のすごいところが見えるようになってきて、部下であっても尊敬すべきところがたくさんあることに気づきました。さらにそういう気持ちが芽生えたことで、管理職は特権階級ではなく単なる役割であり、人を活かす役割を担っているのだと思うになりました。

 

会社の発展には、みんなの力を結集し掛け算の効果を出していかなければなりません。

そのためにはみんなが腑に落ちて仕事に取り組める環境をつくっていきたいと思います。