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先日絵本を読みました。シェル・シルヴァスタイン著 『おおきな木』という絵本です。

物語の主人公は一人の少年とおおきな木。

少年はこの木が大好きでした。木に登ったり、かくれんぼしたり、木陰で休んだりしました。

少年は成長していくと、木に会いに来なくなりました。

それでも木はいつまでも少年を愛し続けます。

時は流れ、少年は大人になり、欲しいものができると木の元を訪れます。

『お金が欲しい・・・』木はじぶんの体に実ったりんごを全て男に差し出し、

売ってお金を作りなさいと言います。

『結婚したい、家がほしい・・・』木は自分の枝を切って家を作ればいいと提案し、

男は枝を全て持って行ってしまします。

『どこか遠くへ旅に出たい・・・』木は自分の幹を切り倒し、船をつくって旅にでればいいと言い、男はその通りにしてまた、木の元を去ります。

木は全てを与え、とうとう切り株になってしまいました。

木はこう言いました。『わたしの元にはもう何も残っていない。何もしてあげられない。』

年老いた男はゆっくりと切り株になった木に腰かけます。

ヨボヨボになり、丸くなった背中とそれを支える古ぼけた切り株。

物語はここで終わりです。

 

子供向けの絵本とは思えない、考えさせられる作品です。

このシンプルな文の中で、人によって様々なとらえ方ができると思います。

絵本を読むのは、20年以上ぶりでした。

なんとも言えない気持ちになりました。恥ずかしながら一度読んだだけでは

理解できません。でもなんかひっかかる、気になる、今の私はそんな状況です。

今度は自分で購入して、しっかりゆっくり自分の感じ方で読み進めていこうと思います。

とても有名な本なので、ご存じの方も多いと思いますが、まだ読んだことがないという方には是非一度読まれることをおすすめします。