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先週衝撃的だったのが、東京オリンピックメダル複数個獲得が期待されている某競泳選手の白血病発症。このニュースがきっかけで骨髄バンクへの登録者が急増していると知り、そういえばかなり昔に骨髄バンクの事務所の仲介に携わったことがあったなと思いだす中で、実際の骨髄バンクへドナー登録後、適合者が現れた時にどのように骨髄を採取されて、痛みがあるのかなどチョット調べてみなした。

白血病など血液の病気にかかると血液を正常に作れなくなり、様々な身体の不調起こります。これらの病気の治療はとても難しいのですが、治癒が期待できる治療法として造血幹細胞移植があります。移植にはHLA(白血球の型)が一致するドナーを見つけなくてはなりせんし、副作用や合併症のリスクもありますが、骨髄バンクを通じ毎年1,200人以上の患者が移植を受けているとの事です。

■適合者があらわれたら
事前の健康診断
骨髄採取予定日の約1か月ほど前に、採取病院で内科医・麻酔科医などが、ドナーの健康状態を厳重にチェックし、安全な採取に備えます。

自己輸血用の採血
骨髄液採取に伴う貧血を予防するため、あらかじめドナー自身の血液を必要量採血・保存しておき、骨髄採取時に輸血します。

骨髄提供では4~5日の入院
実際の骨髄提供では入院が必要です。採取の前日から前々日に入院し、健康検査と医師等からの説明を受けます。通常、4~5日程度は入院することになります。

骨髄液採取は腰の骨から
骨髄液の採取は、腸骨と呼ばれる骨盤を形成する大きな骨(腰の骨)に、皮膚のうえから専用の針を何ケ所(腸骨には左右数十ケ所)か刺し、注射器で吸引して行われます。採取は手術室でうつ伏せで行われ、採取する骨髄液量は、通常500ml~1,000mlで、採取時間は1~3時間ほどです。
※骨髄(背骨)に針を刺すことはありません。

骨髄採取は麻酔下で
骨髄液は、原則として全身麻酔下で採取されますので、痛みは感じません。財団ではドナーの安全確保のため、骨髄採取は経験豊富な病院に限定しており、麻酔科医などによる厳重な安全管理下で行っています。

通常は採取後2~3日で退院
採取後は鈍痛がしばらく残りますが、まもなく軽減します。通常は、採取の翌々日には退院し、日常生活に戻ることができます。コーディネーターが病院までお伺いし、痛みや健康状況について直接確認します。

ドナーの健康フォローアップ
退院後は、定期的にドナーの健康状態について、コーディネーターより電話連絡などがありチェックされます。また、2~3週間後に健康診断が行われます。

事前検査から採取、提供まで結構時間が掛かってしまうしまうことや、採取というのは手術なのでドナーも少なからずのリスクが存在することがわかりました。普通に働いている人であれば、時間を作るのがネックになり適合者が求めていても提供となればいくつかのハードルがあるようです。ただ、このような事情がもっと社会に浸透していってたくさんの理解が生まれればいいなと思います。