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ある物件のリーシングで、定食屋さんの社長とお話しています。
3月ごろからリーシングをしていますが、まだ継続中です。


そのお店は創業30年で、旬な魚を出す定食屋さんとして営業してきました。

私のお昼は、ファストフードや牛丼、ラーメンですませることが大半ですが、たまにこのお店の定食を食べると、やっぱりめちゃめちゃうまいsign03

その分それなりの魚を仕入れているでしょうから原価率も結構なものでしょう。
定食でも1,000円程度のものが多いお店です。
今もお昼時は行列ができますが、このデフレ経済のなか、にぎわいのあったころとは格段に客足は減っているように感じます。


その大将「今年に入って、今まで経験したことがないくらい落ちた。だから、原価を1.5~2%上げたよ」と言っていました。
売価を上げているわけではありません。

でも、それは大将の感覚的なもの。
「この時期に材料を妥協してはダメ。
今来てくれているお客さんがもっと減って、致命的なことになりかねない...」とつぶやいていました。

最初は私も訳がわからんと思いましたし、いろいろな人から方向転換をすすめられているのではないかと思います。でも、大将の話を聞いていると、それは経験から裏付けされた核心的なものがあるようにも感じました。


30年やっているお店ですから、幅広いファンがいます。
10数年ぶりに福岡支店に異動になった人が来店して「まだあったよ。よかった。」と言われる方も多いそうです。私も、大学を卒業して就職した会社が近かったので、当時、よく上司に連れていかれました。15年くらい前です。 
また、この前は20代前半の女性が一人できて「今日はどの魚がいいの?」と尋ね1,600円の定食を食べていきました。おそらく常連でしょうね。


サービスがいいお店ではありません。
接客がいいわけでもなく、店装がおしゃれでもありません。
一応、職業がらいろいろな店舗を見ていますので、改善点があるようにも思いますが、それは表面的なものであって、そのお店の歴史や大将の思いが分かっているかというとまだまだです。

30年やってこられたお店ですので、もし今私が提案している物件でご縁があって歴史の1ページに携わることがきできたら、ほんとにうれしいですねshine

簡単に定食屋さんというにはもったいない、特別な業態です。
40年50年と続いてほしいですね...